2023 - 住宅建築

所在地
米沢市
種類
専用住宅
竣工日
2023年
間取り
1LDK+ロフト+薪部屋
建物面積
31坪(103㎡)
土地面積
301坪(996㎡)

敷地南側に大きく見える吾妻山の方角を向いて建築した小さな平屋。四季がはっきりしていてる米沢の魅力を、暮らしの中に取り込み、四季折々の景色を望める配置・造園計画としました。

30坪、35坪の家をスタンダートとし、広さや部屋の数、窓の数など平面で見る間取りが優先され、肝心の耐震や省エネ、環境への配慮が見捨てられた住宅が量産されるのを見てきました。やたらと高い天井、光を取り入れるだけの窓、過度な照明設備など、意図することなく設けられた余分なものはすべて削ぎ落し、「必要十分」な小さな家をつくろうと思いました。1.5間×1.5間(2.73m×2.73m)の□を8つ並べた、18坪の居住空間。たった、それだけの小さな家ですが、地震を考慮した耐震性能と、雪国でも毛布1枚で眠れるほど暖かい断熱性能、年月を重ねるたびに経年変化を楽しめる自然素材、太陽の光と熱を利用した電力自給率100%のエコな暮らし、たくさんの幸せが詰まった幸福度の高い住まいになりました。居住空間に隣接する半外空間+ガレージ。内と外を繋ぐ中間領域をつくることで、暮らしの幅が広がります。

本物の素材に囲まれる心地よさ、深呼吸したくなる空気環境、もしもの時の備えがしてある安心感。どれも、贅沢品ではなく、今できる私たちの最大限を未来のために「今」取り組みました。2050年のスタンダード目標とされている「LCCM住宅」の認定を米沢市で一番はじめに取得した、小さな、小さなエコハウスです。

基本計画:施主
基本・実施設計/監理:株式会社増木工務店
施工:株式会社網代建設

《建物性能》
構造:テクノストラクチャー工法、大型パネル工法
耐震性能:耐震等級3(許容応力度計算実施)
断熱性能:断熱等級7(HEAT20 G3、UA値0.2W/㎡K)
気密性能:0.3㎠/㎡
評価認定:LCCM住宅認定、長期優良住宅認定
補助金:サスティナブル建築物等先導事業
断熱仕様:屋根断熱 ネオマフォーム240㎜、壁吹込断熱 セルロース105㎜、壁付加断熱 ネオマフォーム100㎜

《建物仕様》
屋根:ガルバリウム鋼板 竪ハゼ葺き
外壁:米沢杉板張り
開口部:アルス夢まど 木製窓
床材:米沢杉 無垢フローリング
室内壁:内装用モイス貼り
天井:板張り、エアリライト

建築の特徴